社会福祉における「住」の意味づけと検討枠組 : 居住を捉える視点
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概要
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われわれが成長発達し、生活する過程で「住」は、自然環境や都市環境、交通・生活基盤、コミュニティにおける伝統・文化・風俗・風習などの特性を踏まえた居住と称する空間の中で成立している。そこでは、「住」生活の行為が「すまい」と呼ばれる物理的な意昧での住宅・住環境で営まれ、個人としてのプライバシーを保持したり、自分を自分として認識できる自己同一性を再生し、保持する機能を持っている。そして、それと同時に居住空間における地域社会との関係性の中で人間関係や社会関係を構築する「場所」を持つ。この「場所」は日常生活における学校や職場、近所のスーパー、銀行など人間生活を営むなかで必要となる地域資源、あるいは道端などといった居住空間の中で人と人とが接点を持つところに成立する。それぞれの「場所」での人と人との関係性の密度にも左右されるが、それぞれの場所で自分の能力や資質が発揮でき、自己の存在が他者から受け入れられ認められ必要とされる場所が必要となるのである。
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