福祉専門職の職務満足・不満足 : 本学卒業生を対象とした予備的研究
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概要
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本論では、社会福祉領域で働く本学の卒業生が抱える職務上の問題を明らかにする第一段階として、職務満足および職務不満足をもたらす要因、辞めたいと考えた時の対処法、希求するソーシャルサポートについて、本学の卒業生110名を対象に自由記述法を用いて探索的に検討した。その結果、職務満足・職務不満足をもたらす共通の要因として、利用者・家族との関係、職場内の人間関係、ケア・業務自体が挙げられた。また対処法としては、愚痴を言う、気晴らしをする、休むといった情動焦点型対処が問題焦点型対処よりも多く挙げられた。求めるサポートとしては具体的なアドバイスを得る、理解や配慮・励まし・苦労の分かち合いという回答が認められた。福祉専門職が業務を継続していく上で、人間関係の構築やケア・業務に関する知識や技量の向上が必要不可欠であること、問題に応じた適切な対処法とサポート源を保持する必要性が示唆された。
著者
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大場 義貴
聖隷クリストファー大学社会福祉学部
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井上 修一
大妻女子大学人間関係学部人間福祉学科人間福祉学専攻
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大橋 明
中部学院大学
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安藤 寛美
中部学院大学人間福祉学部
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井上 修一
大妻女子大学人間関係学部
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飛永 高秀
中部学院大学
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井上 修一
(現)大妻女子大学人間関係学部
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大場 義貴
(現)聖隷クリストファー大学社会福祉学部
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今井 春昭
中部学院大学
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飛永 高秀
長崎純心大学人文学部
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