子どもの身体活動が「こころ」の調整力に与える恩恵に関する研究動向
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概要
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本研究では,幼少年の身体活動がもたらす心身の恩恵に関する研究動向を概観するとともに,今後の幼少年期体育研究を展望した.欧米を中心とする身体的・心理社会的恩恵に関する知見を概観したところ,健康関連型体力が重視される成人期以降と技能関連型体力が重視される幼少年期では,その貢献度に共通性または独自性が認められた.すなわち,子どもの生活習慣病の予防に対してはその実質的な恩恵が現れるのに対して,心理的恩恵に対しては自己概念,有能感,または学業成績にその貢献が示唆されるものの,成人期以降と異なるその発達段階や発達課題における青少年固有の背景を見据えた上で,子どもの身体活動とその心身への恩恵の関係性を理解していく必要があるようだ.今後の研究においては,生涯にわたる身体活動との関わりを促進するため,幼少年期以降の発達段階や発達課題と個々人の固有性を相互に理解しながら,子ども期の身体活動の関係性についてより詳細な解明と包括的な指導・支援の方策が期待される.
- 2008-12-20
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