子どもの身体活動を支える心理社会的要因の研究動向
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概要
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本研究では,幼少年の身体活動を支える心理社会的要因に関する研究動向を概観するとともに,今後の幼少年期における体力向上施策を展望した.子どもの身体活動量及び体力の両面における低下は先進諸国に共通した問題であり,欧米を中心にその対策が講じられている.我が国においても,中教審答申を始めに,学習指導要領改訂,日本学術会議提言,日本体育協会プロジェクト等の施策が実施されている.子どもの身体活動と心理社会的要因に関わる最近の総説を概観したところ,幼児期・児童期には保護者を中心とする意識向上と参加促進,周辺環境の整備,生徒期においては部活動・クラブ等の活動の受け皿等の環境整備,仲間・指導者・家族といった重要な他者の理解と支援,が重要な貢献要因である.特に活動量の低下が顕著となる思春期の女児・女生徒に対しては,参加障壁を緩和させる独自の対応策が求められる.次代を担う青少年の健全育成,そして生涯にわたる健康保持と医療・社会保障費等への負担削減には,幼少年期からの身体活動への積極的な関わりが肝要であるが,国民全体から個々人の各水準で実施主体と到達目標を明確にしながら計画を策定・実施していくことが今後の在り方として期待される.
- 文教大学の論文
- 2009-12-20
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