静岡県に侵入後のマメハモグリバエとトマトハモグリバエの寄生バチ相
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概要
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マメハモグリバエLiriomyza trifolii(Burgess)およびトマトハモグリバエL. sativae Blanchardは,近年,世界各地に分布を広げた広食性のハモグリバエである(Parrella,1987).静岡県では1990年にマメハモグリバエが,2001年にトマトハモグリバエが確認された(西東,2006).一方,ハモグリバエの寄生バチは国内で30種以上が知られており(Kamijo,1978; Takada and Kamijo,1979;小西,1998),その多くがマメハモグリバエやトマトハモグリバエからも採集されている(西東ら,1996; Arakaki and Kinjo,1998;小西,1998;下元,2002;徳丸・阿部,2006).Murphy and LaSalle(1999)によると,外来のハモグリバエは土着の寄生バチに攻撃されるため,やがて減少するという.しかし,マメハモグリバエおよびトマトハモグリバエの侵入まもない時期の寄生バチ相については報告が見当たらない.本研究は,静岡県に侵入したマメハモグリバエおよびトマトハモグリバエの発生数年後の寄生バチ相を調べたものである.本文に入るに先立ち,寄生バチの同定のご指導を賜った北海道農業研究センター小西和彦博士ならびに元北海道林業試験場上條一昭博士に深謝する.
- 2008-11-25
著者
-
杉山 恵太郎
静岡農試
-
西東 力
静岡大学農学部
-
田上 陽介
静岡大学農学部
-
土井 誠
静岡県農林技術研究所
-
杉山 恵太郎
静岡県農林技術研究所
-
土井 誠
静岡農試:(現)静岡西部農林
-
西東 力
静岡農試
-
西 東力
静岡大院・農
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