Linuxベースのデータ収集システムの試作(横田矗教授退職記念号)
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概要
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DOS/V系のパーソナルコンピュータ(パソコン)にUNIX系のフリーのオペレーティングシステム(OS)であるLinuxをインストールすることが盛んになってきており、素粒子・原子核物理学の実験においてもデータ収集をコントロールするコンピュータとして使用されるようになってきた。物理学教室所有のDOS/V系パソコン、富士通FMV-5120D5にVineLinux2.5をインストールし、これとCAMAC規格の電子回路モジュールを用いて放射線検出器のデータを収集する簡便なシステムを試作した。ソフトウェアは、C言語で書かれたデータ収集とデータモニタリングのプログラムをスクリプト言語Tcl/Tkでコントロールするシステムとした。CAMACモジュールをコントロールするために豊伸電子製CCP-Fを用い、パソコン側にISA規格の専用インターフェースボード(CCP-ISA)をインストールしてCCP-Fとケーブルでつなぎ、このケーブルを通して上記システムによるデータ収集コマンドとデータのやり取りが行われるようにした。このシステムのテストとして、シグナルの時間差をディジタイズするTDC(Time-toDigital Converter)について調べるデータを収集し、ディジタイズの単位時間を求め、24.77psという値を得た。今回使用したTDCはフルスケールが100nsにセットされており、それを4096分割してディジタイズしているので、測定値は妥当なものである。
- 和歌山県立医科大学の論文
著者
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