子どもにいのちの大切さ・死の問題を教えること : 保育者養成課程在籍学生の絵本理解から見えてくる課題
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本稿は、子どもにいのちの大切さや死の問題を教えるに当たり、特に絵本を使って教える場合に限定し、その際保育者に求められる課題を浮かび上がらせることを主眼とする。今回は学生に絵本『おばあちゃんがいるといいのにな』を読ませその読解力を中心に測ってみた。物語の状況理解、心情把握が不十分なものが12名、それらを文章で表現する力が不十分なものが20名いた。また、親族やペットの死の経験を持たないものが37名。考察の結果見えてきた課題は、(1)子どもにいのちの大切さや死の問題を絵本を通じて行うには、まず保育者自身が読解力や表現力の向上を目指すことが重要である。それにより適切な絵本選択と、それに対する適切な言葉による説明(表現)が可能となる。また、(2)保育者自身がいのちや死を題材とした絵本に触れる絵本体験を増やすことが重要である。そのことで一層子どもへの適切な働きかけが可能になる。(3)今後学生自身が、いのちの大切さや死の問題をテーマとした絵本の創作をすることで、想像力を高めさらに絵本理解を加速させることが重要である。
著者
関連論文
- 家庭教育の現状と課題
- PB031 幼児の自律性と運動能力の関係II
- PB030 幼児の自律性と運動能力の関係I
- 保育者の絵本理解に関する一考察 : 「老い」や「死」をテーマとして
- 子どもにいのちの大切さ・死の問題を教えること : 保育者養成課程在籍学生の絵本理解から見えてくる課題
- 子どもへのデス・エデュケーション : ある小学校長の授業実践から
- 現代児童文化の一考察
- 新しい学力観 : キー・コンピテンシー定義からの考察(1)
- 子どもとデス・エデュケーション--保育者養成課程在籍学生意識調査
- 子どもにいのちの大切さ・死の問題を教えることに関する一考察--保育者養成課程在籍学生の意識調査から見えてくること
- 子どもにいのちの大切さ・死の問題を教えるということ--ダナ・カストロを手がかりにして
- PISAと今日の日本の教育における課題
- 子ども理解のあり方と道徳教育について
- 子ども理解のあり方と新しい道徳教育について