神戸市北区における地域高齢者の外出頻度とその要因
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概要
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高齢社会が進む我が国において、寝たきり予防は大きな課題である。その前段階である閉じこもりへの対策は重要な課題であり、今回、その予防対策としての「外出」に着目し、外出頻度、ADL、生活機能、QOLを中心としたアンケート調査を高齢者100名に実施した。そのうち有効な回答の得られた男性19名、女性45名、不明6名の計70名(平均年齢77.3±6.7歳:有効回答率75.3%)を閉じこもり群と自立群に分けて分析・検討した結果、外出頻度とADL自立度(r=0.38, p<0.01)、生活機能(r=0.40,p<0.01)との間に正の相関が見られた。外出頻度とQOLとの関係では、全体的健康感を除く身体的・精神的健康感の7項目で有意な正の相関が見られた(p<0.05)。また閉じこもり群では、身体的健康感ばかりでなく精神的健康感も低いことが示された(p<0.05)。よって、高齢者の閉じこもりを防ぐためには社会参加を促すための社会的サポートが重要であり、生活範囲の拡大を図ることが必要であると考えられた。
- 神戸大学の論文
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