沖縄県離島におけるPhotovoiceの試み : 参加型Needs Assessmentとしての応用
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概要
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PhotovoiceはWangらによって提唱された参加型アクションリサーチアプローチで、住民が一定のテーマで写真を撮影し、その写真に「ボイス」を付け、グループ討議することによって課題を共有化し、解決方法を住民自らが発見するものである。Photovoiceの方法について文献的検討を行なった結果、(1)参加者はグループ討議の内容を想定して選択する、(2)様々な視点からの写真を確保するために、参加者の偏りを避けたり、家族や隣人による写真を採用するなどの工夫をする、(3)被写体の指示や技術的な助言は最小限にして、独創性が発揮できるようにする、(4)グループ討議は支持的な調子で進め、研究者などが外部ファシリテーターとして参加する、(5)議論を活発にするため、スライドにして視覚的インパクトを高める、地域の異なる写真も討議することなどを工夫する、という特徴が明らかになった。沖縄県離島での試みからは、子どもの参加するPhotovoiceは(1)質的な診断となり得る、(2)解決策に向けた手法である、(3)住民の様々な参加が可能である、(4)ニーズの掘り起こしが可能であることが明らかになり、とくに参加の受け皿となる住民組織がない、あるいは不活発な場合には有効な方法であると考えられた。
- 沖縄県立看護大学の論文
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