トレッドミルを用いた直線的漸増負荷試験における新しいプロトコールの検討

概要

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本研究の目的は,トレッドミルによる直線的漸増(ramp)負荷試験において従来より勾配漸増率を小さく設定した新しいプロトコールの妥当性と有用性を検討することである.対象者は健常若年男性7名とし,トレッドミルおよびエルゴメータの2つの負荷装置で運動負荷試験を実施した.トレッドミルramp負荷プロトコールは,酸素摂取量(V^^・O_2)増加率をV^^・O_2(ml・min^<-1>・kg^<-1>)=5.00t+4.23(t:time[min]),勾配をG^2(%)=10t,さらに先行研究によるV^^・O_2予測式から速度を求めて決定した.エルゴメータでのramp負荷プロトコールは20W/minとした.結見トレッドミルramp負荷試験では,全対象者でV^^・O_2は時間に対して直線的に増加し,回帰直線の決定係数も非常に高値を示した.一方、エルゴメータとの比較では,最大運動時および換気閾値におけるV^^・O_2がトレッドミルで有意に高値を示した(p<0.05).結論として,本プロトコールが直線的増加を示したことからramp負荷プロトコールとして妥当であり、さらに全身運動の評価として有用であることが明らかとなった.