文字を併記した視覚シンボルによるメッセージの意図理解に及ぼす文脈の効果
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本研究の目的は,視覚シンボルとその意味を文字で併記したもので表現した発信者のメッセージを正確に理解するために,受信者に与えられた文脈となる事前の予備知識が,どのような理解促進の効果をもつのかを明らかにすることである。大学生96名を被験者とした実験を実施した。刺激材料には文字を併記した視覚シンボルで表記した2つの手紙文を用い,日本語に解釈する課題を行った。各被験者は各群24名からなる4群のいずれかに割りあてられた。4群は,文脈を与えなかった群(NC群),発信者の個人情報と受信者との関係を与えた群(R群),話題のキーワードを与えた群(K群),R群とK群の両方の情報を与えた群(RK群)であった。実験の結果,2課題に共通して,K群とRK群の2群の文脈がシンボルによるメッセージの理解に効果があると考えられた。また,文脈の内容により解釈に差が認められ,文脈によって活性化されたスキーマが,メッセージの解読内容に大きく影響していることが考察された。
- 2008-09-30
著者
関連論文
- 動的 Web ベース・データアクセスによる視覚シンボルを用いたユビキタスコミュニケーション支援システムの開発
- 視覚シンボルを使用した知的障害児のための電子メールの開発と活用実践
- 知的障害児のための視覚シンボルを用いた電子メールシステム導入による情報教育支援
- 視覚シンボルを利用した知的障害児向け電子メールソフトの開発(ヒューマンコミュニケーショングループ(HCG)シンポジウム)
- 「読むこと」に困難がある人へのサービスを考える(討議,「読むこと」に困難がある人へのサービスを考える,2009年度図書館学セミナー)
- 知的障害者間で視覚シンボルを使うメールシステムの開発
- 動的Webベース・データアクセスによる視覚シンボルを用いたユビキタスコミュニケーション支援システムの開発
- 動的Webベース・データアクセスによる視覚シンボルを用いたユビキタスコミュニケーション支援システムの開発
- LLブック : やさしく読める本(発表1,「読むこと」に困難がある人へのサービスを考える,2009年度図書館学セミナー)
- マンガ表現を使った特別支援教育の教材開発(自主シンポジウム61,日本特殊教育学会第45回大会シンポジウム報告)
- AAC手段を使用した話しことばのない自閉症青年のコミュニケーション行動 : 個別指導と生活場面からの分析
- 動的 Web ベース・データアクセスによる視覚シンボルを用いたユビキタスコミュニケーション支援システムの開発
- Transmitting visual information:Icons become words.
- 文字を併記した視覚シンボルによるメッセージの意図理解に及ぼす文脈の効果
- ことばの壁を越えるための視覚シンボルの使用の試み : ボリビア人児童の事例研究からの検討
- ことばの壁を越えるための視覚シンボルの使用の試み : ボリビア人児童の事例研究からの検討
- 日本版PIC絵単語の語彙増加とその特徴
- 日本版Pictogram Ideogram Communicationの健常幼児における品詞別理解年齢の変化(1)
- 日本版PICシンボルの適用年齢に関する研究 : 健常幼児による品詞別理解年齢調査からの検討
- 絵単語コミュニケーション日本版PIC (視覚シンボルを用いたコミュニケーション)
- 知的障害者の図書館利用を進めるためのLL(やさしく読める)図書館利用案内(現場からの提言)