ロバスト時変複素音声分析に基づくF_0軌跡推定に関する一考察(音声・適応信号処理,信号処理,LSI,及び一般)
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概要
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解析信号をターゲットとする複素音声分析に基づくロバストなF_0推定アルゴリズムの研究を行っている。音声の解析信号に対して、フレーム毎に複素音声分析を行い、逆フィルタリングにより複素残差信号を算出後、その自己相関とAMDFの比のピーク探索によりフレーム毎にF_0を推定する、フレームベース方式を既に提案した。解析信号は正領域のスペクトルしか有しないために、低周波数領域でのスペクトル推定精度が向上する。その性質により、残差信号に含まれるフォルマント成分が低減されるため、F_0推定精度が向上する。しかし、この方式では、きわめて雑音レベルが高い場合か、電話音声のように低域にHPF特性を有する音声である程度以上の雑音レベルの場合しか、良好な推定精度が得られない。また、フレームベースのためF_0の時間変化に追従できない問題がある。そこで、サンプルベースのF_0軌跡推定方式の検討を既に行った。これは、時変複素音声分析で推定されるスペクトルのピーク推定により、フォルマントとともにF_0の時間軌跡を推定する方式である。既に、MMSE基準分析によるF_0軌跡推定の実験を行い、実数分析に比べ、はるかに正確な推定が実現できることを確認した。本稿では、ELS基準ロバスト分析ならびに前向き後向き予測基準分析を導入し、GPEとFPEによる客観評価を行う。
- 2008-06-19
著者
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