重度アルツハイマー型認知症高齢者の表情と見る動きに関する調査研究:介護老人保健施設入所中のシングルケースの分析
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概要
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目的:重度アルツハイマー型認知症高齢者の表情ならびに見る動きの特性と「関心・興味」の表情をもたらす要因を明らかにし、ケアのあり方について検討した。方法:介護老人保健施設入所中の79歳女性を対象とし、非参加観察法を用いた。結果:表情は15種、見る動きは19種、見る対象からは5カテゴリが抽出された。また、「関心・興味」の表情をもたらす要因からは19カテゴリが抽出された。考察:時間的連続性を軸にすると重度アルツハイマー型認知症高齢者の多様な表情と見る動きが捉えられる。また、関心・興味の表情は、「向き合い・横並び・視界に入る位置」「目線を合わせる」「笑顔・動作を促す言葉かけ」「やさしいボディタッチ」等の人物の立ち位置や関わり方の他、「語らい・コミュニケーション」「ケア」「レクリエーション」の情景や、「物音」「スタッフの仕事振り」「他者の動き・言動」「自分に向けられる視線」等のある環境の関与が示唆された。
著者
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田中 敦子
埼玉県立大学短期大学部看護学科
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大越 扶貴
福井大学医学部看護学科
-
田中 敦子1)
1) 埼玉県立大学保健医療福祉学部看護学科2) 札幌医科大学保健医療学部看護学科
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田中 敦子
埼玉県立大学保健医療福祉学部看護学科
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