縦隔原発と考えられた悪性黒色腫の一切除例

元データ 1999-08-20 日本肺癌学会

概要

症例は70才,男性.検診にて胸部異常陰影を指摘され,当院を受診した.CTおよびMRIにて前縦隔に腫瘤陰影を認め,1996年9月13日,腫瘍摘出術を施行した.腫瘍は10×9×5cm大の充実性腫瘍で,病理診断の結果,悪性黒色腫と診断された.全身精査にて縦隔以外に病変を認めず,縦隔原発が最も強く疑われた.1998年1月,胸部X線にて右胸水を認め,胸部CTにて左肺門と右胸腔内の多発性結節を認めた.胸腔鏡下生検を行い,組織学的に悪性黒色腫の再発と診断されたが,対症療法に留め,結局1998年9月10日に死亡した.縦隔原発の悪性黒色腫は,著者が調べ得た限りでは本邦報告例は自験例を含めて21例のみで,稀な腫瘍といえる.前縦隔および上縦隔発生例は18例で,うち7例に摘出術が行われ,術後2年生存を認めたのは1例のみであった.一方後縦隔発生例は3例で,うち2例に手術が行われ,その2例とも術後5年以上生存した.

著者

宮本 好博 国立姫路病院呼吸器外科
中原 保治 姫路医療センター内科
中原 保治 国立姫路病院内科
足立 秀治 国立姫路病院放射線科
足立 秀治 国立姫路病院放射線:(現)神戸大学放射線科
寺町 政美 国立姫路病院呼吸器外科:(現)兵庫県立塚口病院呼吸器科
八木 一之 国立姫路病院呼吸器外科
八木 一之 赤穂市民病院 呼吸器科
八木 一之 国立姫路病院呼吸器外科:(現)赤穂市民病院呼吸器
富山 憲一 国立姫路病院呼吸器外科

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