アメリカ合州国北西部国有林におけるエコシステムマネジメントの現状と課題(1996年秋季大会自由論題論文)
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概要
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アメリカ合州国においてエコシステムマネジメント(EM)が自然資源管理の基本概念となることは研究者から政府機関までほぼ共通した認識となっている。北西部新森林計画は最も大規模なEMの実験の一つであり,その成果と課題を評価することがこれからEM導入を進める上で重要である。新森林計画は国有林の経営方針を生態系保全・回復へと大きく転換させるとともに,組織改革や資源政策と地域政策の新たな結びつきを進めた。一方,新森林計画はこれまでの資源管理のあり方を根本的に問い直すものだけに,縦割り・非柔軟な官僚制度や商品生産中心の財政制度,保護か経済かへの世論の両極化など,既存の制度・社会構造がその実行の大きな障害となっている。EMが資源管理のあり方を根本的に変革するための実験である以上,それを支える社会的制度的条件の構築が求められている。
- 林業経済学会の論文
- 1997-03-01
著者
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