一重複障害生徒の高等部訪問教育における指導経過の検討(実践研究特集号)
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概要
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本稿は、高等部における訪問教育の試行的実施により、山梨県において初めてその対象となった一重複障害生徒の1年目の実践をもとにした事例研究である。対象生徒の高等部での指導経過を考察することにより、指導内容・方法の有効性とカリキュラムの妥当性、訪問教育の生徒にも後期中等教育が保障されたことによる教育的効果と意義が検討された。昨年度から継続された対象生徒の右手の動きに注目した指導により、親指の動きに意図的な動きを持たせることができ、周りの物や人とかかわる手段に発展する可能性が示唆された。また、7月よりほとんどの週で4日間のスクーリングが実施でき、学習効果を上げたことは、カリキュラムの妥当性を示し、対象生徒の生活環境・経験の拡大につながっただけでなく、訪問教育の生徒の実情に合わせた指導時数の必要性を求める一つの実例となった。
- 2000-03-30
著者
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