定頸が困難な重症心身障害児の姿勢と手の操作の関連性(実践研究特集号)
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概要
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細菌性髄膜炎の後遺症で定頸が困難な重症心身障害に対して、姿勢と手の操作の関連性について事例に即して検討した。背臥位、側臥位、座位のそれぞれの姿勢について、筋緊張を抑制しやすい姿勢、見やすい姿勢、手の操作が出現しやすい姿勢という三点から検討した結果、本児のような定頸が困難な重症心身障害児には、やや前屈した側臥位の姿勢が見て手で操作する姿勢としては優れていた。この側臥位の姿勢は、背臥位や座位、さらに反り返って弓なりになった側臥位の姿勢に比べて、筋緊張が抑制され、対象物を注視、追視し手と対象物とを見比べながら独力で姿勢を調節し対象物に手を伸ばし操作するという点で、他の姿勢よりも優れていた。したがって、定頸の困難な重症心身障害児の手の操作は姿勢によって違いが見られるので、手の操作にとって最も適切な姿勢を考え指導をするなど指導上の工夫が重要になる。
- 日本特殊教育学会の論文
- 1995-03-31
著者
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