精神遅滞児の自傷行動の変容における行動対比の効果 : 目標勾配仮説を応用して
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概要
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精神遅滞児の自傷行動を、対比効果によって強く維持されているオペラント行動と考えた。そこで、自傷行動と同一の強化子によって、他の特定の行動を条件づけ、さらに、自傷行動の後には必ず他行動を連鎖させて強化した結果、次にあげる2点について明らかにすることができた。1)自傷行動を維持している強化子によって他行動を条件づけることが、自傷行動の分化を弱め、既存の対比効果を緩和して、自傷行動を低減させること。2)行動連鎖によって生じる強化子の効力の違いが、分化強化として、自傷行動の減少に有効であること。以上のことから、本手続が、問題行動の低減において有力、かつ、ポジティブな方法となりうることが示唆された。
- 日本特殊教育学会の論文
- 1982-07-24
著者
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