SFQ回路用高温超伝導ジョセフソン接合の開発(デジタル,一般)

概要

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我々は、高温超伝導体を用いたSFQ(単一磁束量子)回路応用を目的とし、薄膜積層構造作製プロセスや接合作製プロセスの開発をこれまで行ってきた。SFQ回路の高速動作、サンプラー回路の広帯域化(≧100 GHz)を実現するためには、高いI_cR_n積を有する接合の作製プロセス確立が必要不可欠である。そこで我々は、新たにCu-poor前駆体プロセスを開発し、40Kで最高1.3mVの高いI_cR_n積を得ることに成功した。また、サンプラー回路作製プロセスでは、接合形成後に10ステップ以上のプロセスを必要とする。接合形成後に、室温でおおよその接合特性を把握し、チップを選別することができれば、プロセス時間の大幅な短縮が可能となる。そこで我々は、室温での接合抵抗を評価するための専用TEGを開発し、40K動作が可能な試料か否かの判別を可能とした。これらの接合作製プロセス及び評価技術を用いることで、A/Dコンバータの要素回路の動作実証や、サンプラー回路を用いた50GHzの信号波形観測に成功した。
社団法人電子情報通信学会の論文
2008-01-18