高温超電導SFQ回路用薄膜積層プロセスの開発(デバイス・一般)

概要

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我々は、高温超電導体を用いたSFQ(単一磁束量子)回路応用を目的とし、薄膜積層構造作製プロセスの開発を行った。La_<0.2>-Y_<0.9>Ba_<1.9>Cu_3O_x(La-YBCO)グランドプレーン層をDC及びRFマグネトロンスパッタ法でそれぞれ作製した。DCスパッタで作製した膜は、RFスパッタで作製したものより再現性が良く、高品質な薄膜が得られた。超電導層をDCスパッタを用いて形成することで、1.0 nm(@10×10μm^2)以下の表面粗さRa値を有するSrSnO_3/La-YBCO/SrSnO_3/La-YBCO/MgO 積層構造を実現した。この積層構造を基にLa_<0.2>-Y_<0.9>Ba_<1.9>Cu_3O_x(La-YbBCO)をカウンター電極層に用いて作製した接合は、RSJ的I-V特性を示し、1,000接合アレイに対するI_cばらつさも8%まで改善した。40Kでの配線層のシートインダクタンス値としては、ベース及び、カウンター電極でそれぞれ1.0 pH/□とO.8 pH/□を得た。このプロセスを用い試作したQOS比較器やSFQ-DC変換回路の動作が確認された。
社団法人電子情報通信学会の論文
2004-01-16