Brassica oleracea var. acephala (kale) CHCl_3 fraction induces adipocyte differentiation and reduces plasma glucose concentration in animal models of type 2 diabetes
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概要
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青汁の原材料であるケール(Brassica oleracea var. acephala) (BO)には,糖尿病改善等,様々な効能があると言われているが,その作用の科学的根拠は未だ明らかになっていない。そこで本研究では,マウス由来前駆脂肪細胞(3T3-L1)およびII型糖尿病モデルマウス(db/db)を用いてケールの糖尿病改善作用に関する基礎的検討を行った。ケールをメタノールで抽出し,濃縮乾固したものをメタノールエキス(BO-M)とした。BO-Mから,ベンゼンフラクション(BO-B),クロロホルムフラクション(BO-C),酢酸エチルフラクション(BO-E),n-ブタノールフラクション(BO-N),水フラクション(BO-W)を得た。in vitroでは,BO-Cを添加した場合,脂肪細胞分化誘導作用,脂肪細胞への糖取り込み量,脂肪細胞からのアディポネクチン分泌量の全てが増大した。そこで,BO-Cに着目し,in vivo実験を行った。Vehicleを21日間経口投与した群と比較して,BO-C 100 mg/kgを21日間連日経口投与した群の血糖値は有意に低下し,アディポネクチン濃度は有意に上昇した。このことから,BO-Cが,脂肪細胞への分化を促進し,アディポネクチンの分泌を促進することによって,インスリン感受性を増大させることが分かった。更にdb/dbマウスに対してBO-Cを連日経口投与することにより,血糖降下作用,アディポネクチン分泌増大作用が認められることが明らかとなった。以上より,BO-CはII型糖尿病を改善することが明らかとなった。
- 2008-01-31
著者
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藤岡 稔大
福岡大学薬学部
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吉村 友希
福岡大学薬学部
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Yoshimura Yuki
福岡大学薬学部
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Iwase Yukiko
福岡大学薬学部
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Yoshida Miyako
福岡大学薬学部
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NAKASHIMA Aya
福岡大学薬学部
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NISHIDA Sho
福岡大学薬学部
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Yoshimura Yuki
Faculty Of Pharmaceutical Sciences Fukuoka University
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