数種の暖地型牧草における個葉光合成と窒素栄養の関係
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
数種の暖地型牧草を用い,個葉の光合成速度と葉身N%の関係およびその草種間差異を明らかにするために実験を行なった。1.各草種とも,個葉の単位葉面積当り光合成速度(Po)は,葉身N%が低い範囲ではN%の上昇に比例して増大した。しかし葉身N%が高い領域では,一部の草種を除き,Poは一定となるか,もしくは低下した。またPoと単位葉面積当りN量の関係も同様であった。2.強光下におけるPoと葉身N%の関係において,Poが飽和または飽和に近い値を示すときの葉身N%は草種によって異なった。また飽和時のN%が高い草種では,葉身N%の低い水準におけるN%の増加によるPoの増加率が低い傾向がみられた。3.光・光合成曲線の立上り勾配は草種によって異なり,また同一の草種でも,葉身N%によって異なった。N%の高い葉は低い葉よりPoが高く,強光によるPoの増加が著しかった。N%の低い葉では,比較的弱い光条件で,ほとんどの草種が光飽和に達した。
- 日本草地学会の論文
- 1978-10-31
著者
関連論文
- イタリアンライグラスと部分耕トウモロコシ2期作を組み合わせた年3作体系において年間分の堆肥を一括施用する場合の適切な施肥体系
- トウモロコシ部分耕栽培における前作イタリアンライグラスの抑制方法
- 部分耕播種機によりイタリアンライグラス1番草収穫跡地に播種したトウモロコシの収量に及ぼす耕種的制御の影響
- 前作収穫跡におけるスラリーを追肥利用するトウモロコシ部分耕栽培
- イネ科飼料作物のヒートパルス法による蒸散流速と重量法による蒸散速度の比較
- 灘防除雑草の被害を回避する飼料作物栽培
- イタリアンライグラスの周年栽培に関する研究
- イネ科牧草,野草およびマメ科牧草の光合成に及ぼす葉内窒素濃度の影響
- 2-12 エンバク、イタリアンライグラスおよびトウモロコシの収穫後に部分耕法、表面撹拌法で播種されたスーダングラスの生産性
- 2-11 飼料イネの多回刈栽培用の適品種選定と有望在来種の特性
- 部分耕播種とロールベール収穫を組み合わせたスーダングラスの一貫省力栽培 (省力的粗肥料生産と乳牛への給与技術)
- 九州地域の飼料畑における帰化雑草の発生実態
- イタリアンライグラスリビングマルチ及び播種期移動によるトウモロコシ畑のハリビユの防除
- 自給飼料生産力の現状と拡大の可能性 (特集 飼料自給率の向上にむけて)
- 新開発の長大作物用細断型ロールベーラとそれを利用するための周辺技術
- 草地畜産研究者になるためのアプローチ(草地研究者に望む)
- 特集の背景と目的(安全安心な畜産物生産を目指した土地利用型畜産の方向(1))
- 有機飼料を国内で生産するための技術開発と問題点(飼料の安全・安心をどのようにかち獲るか?)
- 書名:「日本の草地酪農の小史」, 著者:廣田秀憲, 発行所:新潟日報事業社, 全94頁, 定価:1,400円
- 95 牧草類の群落表面温度,気孔開度,蒸散抵抗の日変化
- イタリアンライグラスおよびオーチャードグラスの個葉光合成速度の季節変動
- 数種の暖地型牧草における個葉光合成と窒素栄養の関係
- イタリアンライグラスの発芽に及ぼす温度と水分の影響