イネ科飼料作物のヒートパルス法による蒸散流速と重量法による蒸散速度の比較
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概要
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イネ科飼料作物(ヒエ,ソルガム,トウモロコシ)の群落の構造と蒸散の関係を明らかにするために,群落構造を乱すことなく,自然条件下で蒸散を計測できるヒートパルス法のイネ科飼料作物への適用性について検討した。1)ヒートパルス法により求めた蒸散流速と,秤量法により求めた蒸散速度の間には有意な正の相関関係が認められた。2)蒸散流速は,午前中は時間の経過とともに増大して,昼頃に最大流速に達し,午後は時間の経過に伴って徐々に低下する日変化を示した。このような蒸散流速の変動は日射量の日変化によく対応していた。3)蒸散流速は葉温,気孔開度,気孔コンダクタンス,光強度等の蒸散に関係する植物側の諸要因や気象要因と密接な関係を示した。4)以上の結果から,ヒートパルス法を用いて,ヒエ,ソルガム,トウモロコシ等の群落における個体の蒸散作用を圃場条件下で評価することが可能であると結論された。
- 1984-07-31
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