十勝地方におけるアルファルファ訪花性ハナバチ類に関する研究
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概要
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北海道東部におけるアルファルファの訪花ハナバチ相を明らかにするため,1975から1977年にわたって,帯広畜産大学構内のアルファルファ圃場(10a)において調査を行った。調査はアルファルファの開花全期間中(7月上旬〜8月下旬),10日ごとに1回30分ずつ合計5時間の網振りによるサンプリングを行った,得られたハナバチの総種類数はミツバチを含めて6科25種であった。最優占種はミツバチで,これを除く優占種として,Andrena valeriana (81.4%(1975) ; 57.6%(1976)),Ad. ezoensis (6.7%(1975) ; 13.2% (1976)),Eucera sociabilis (2.6%(1975) ; 14.7%(1976))があり,これら3種類の個体数構成率は両年とも85%を越えた。ミツバチのトリッピング率は諸外国の報告例と同様にわが国でも著しく低いゆえに,たとえ訪花数が多くてもアルファルファに対する有力な花粉媒介昆虫になるとは限らない。これに対して,上述の3種類の野生ハナパチは,個体数も多くかつトリッピング率も高かったので有力種と考えられる。ことに,Eu. sociabilisはアルファルファの開花期の前半に,Ad. valerianaは後半に,Ad. ezoensisは全期間を通じて訪花数が多かった。これら3種の野生ハナバチの組合せによる適切なマネージメソトは,アルファルファの種子生産力増強に役立つと思われる。
- 帯広畜産大学の論文
- 1978-10-31
著者
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