遺伝性小眼球症ラットにおける外側膝状体の形成不全

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遺伝性小眼球症ラットの外側膝状体核(8例16側)の体積と神経細胞の大きさおよび細胞数を計測した。さらに,これらラットの視覚領にhorseradish peroxidase(HRP)を注入して得られた本核のHRP陽性神経細胞,すなわち皮質投射神経細胞の大きさも調べた。それらの結果は以下の通りである。(1).遺伝性小眼球症ラットの外側膝状体背側核の体積,および神経細胞数は正常例のそれらに比べると,約45%と約68%に減少していた(p<0.001)。また,神経細胞の大きさについてみると,正常例では長径8μmから20μmの間であったが,小眼球症ラットのそれは長径6μmから16μmの間となり,神経細胞の小形化がみられた。(2).HRP法により同定された外側膝状体背側核の皮質投射神経細胞の大きさを比較すると正常例のそれは長径12μmから22μmの間であったが,小眼球症ラットのそれは8μmから18μmの間となり,この種の細胞にも小形化があった。(3).小眼球症ラットの外側膝状体腹側核の外側部の体積は正常の約42%に減り(p<0.001),それに含まれる神経細胞数は,正常の約76%に減少していた(p<0.001)。また,神経細胞の大きさは,正常の場合,長径8μmから20μmの間に分布したが,小眼球症ラットのそれは長径6μmから16μmの間となり,正常例のものより小さかった。

遺伝性小眼球症ラットにおける外側膝状体の形成不全

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