寒冷前線に沿ったダスト輸送 : 北東アジアで2000年4月19-20日に観測された低気圧の事例解析
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概要
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2000年4月19-20日にかけてゴビ砂漠において,中緯度低気圧に伴う寒冷前線の近くでダストと雲量の少ない前線性の雲が衛星によって観測された。この事例はダストストームと前線性の雲の相対的な位置関係をはっきりと示す珍しい事例である。本研究ではこのダストイベントと擾乱の構造について,ラグランジェ的な視点から衛星画像と数値モデルを使って調べた。ダスト粒子は寒冷前線の寒域内で発生し,その後前線面に向かって進む。前線付近では,ダストの流れは前線と平行する大きく2つの流れに分流する。一方のダストは低気圧の中心へ向かい,残りのダストは中心とは反対の方向に進む。その後一部のダスト粒子は低気圧中心へ到達する。トレーサーの鉛直方向への分布は混合層より上では非断熱加熱の影響が小さいため,主として混合層内に制限される。海上では,海上の境界層内の気温がダストを含む空気塊よりも冷たいため,ダストは海上の境界層の上を通過する。本研究のラグランジェ解析により,寒冷前線に相対的なダスト輪送が明確に示された。
- 社団法人大気環境学会の論文
- 2007-11-10
著者
-
菅田 誠治
国立環境研究所
-
若松 伸司
国立環境研究所
-
若松 伸司
愛媛大学農学部
-
早崎 将光
千葉大学
-
早崎 将光
筑波大学
-
菅田 誠治
独立行政法人国立環境研究所
-
木村 富士男
筑波大学生命環境科学研究科
-
木村 富士男
筑波大学・地球科学系
-
足立 幸穂
筑波大生命環境
-
黒崎 泰典
鳥取大・乾燥セ
-
黒崎 泰典
千葉大学環境リモートセンシング研究センター(ceres):(現)ジョージア工科大学
-
黒崎 泰典
鳥取大乾地研
-
足立 幸穂
筑波大学生命環境科学研究科
-
菅田 誠治
(独)国立環境研究所
-
早崎 将光
(独)国立環境研究所
-
黒崎 泰典
School of Earth and Atmospheric Sciences, Georgia Institute of Technology
-
若松 伸司
(独)国立環境研究所
-
木村 富士男
筑波大学生命環境科学研究科:(現)海洋研究開発機構
-
木村 富士男
筑波大学
-
足立 幸穂
筑波大・生命環境
-
足立 幸穂
筑波大学 生命環境科学研究科
-
早崎 将光
独立行政法人国立環境研究所
-
木村 富士男
筑波大
-
木村 富士男
筑波大・生命環境
-
若松 伸司
独立行政法人国立環境研究所pm2.5deプロジェクト
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