日本とオーストラリアの高等教育機関におけるインドネシア人留学生 : 統計資料にもとづく最近の動向分析
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概要
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本稿の目的は、2006年8月のジャカルタ調査で入手した資料を主たる情報源とし、日本とオーストラリアの高等教育機関(主として大学)に在籍するインドネシア人留学生数の推移とその背景について検討することである。1983年に提唱された「留学生10万人計画」は2003年に達成されたが、東アジア地域からの留学生への偏りや留学生の質の低さ、受け入れ体制の不備など、数多くの問題が指摘されている。日本で学ぶインドネシア人留学生にとって国費奨学金は魅力だが、近年は私費による留学生の増加も著しい。オーストラリアでは1990年代における大学の国際化戦略のなかで、主としてアジア地域からの留学生の積極的受け入れが進んだ。ごく近年は中国からの留学生の増加がめざましい。それに対し、インドネシアからの留学生はここ2,3年、減少傾向が認められる。マレーシアやシンガポールにおける新たな変化を背景に、アジア地域を舞台とする高等教育の市場化は流動的様相を深めている。
- 静岡文化芸術大学の論文
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