看護大学生の連続学習による高齢者イメージ変化
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概要
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本研究の目的は、高齢者への理解を深めるために、レクチャー、高齢者擬似体験および高齢者施設見学を連続して学習することにより、学生の高齢者イメージがどのように変化するかについて明らかにすることである。研究対象者は看護大学1年生で、研究資料は高齢者擬似体験前後の高齢者イメージアンケート結果、高齢者擬似体験及び高齢者施設見学後の体験記録を用いた。アンケート調査用紙は対比した形容詞による5段階評価法で、平均値の差の比較にはMann-WhitneyのU検定を用いた。その結果、学生の高齢者イメージは、体験学習前後の比較において、否定的イメージから肯定的イメージへ変化した。特に、「きれいな-きたない」「意欲のある-意欲のない」「強い-弱い」「健康的な-不健康的な」「幸福な-不幸な」「暇な-忙しい」「生き生き-生気のない」について有意差を認めた(p<0.001〜0.01)。また、学生の年齢別比較では「生きがいがある-生きがいがない」について年齢が高くなるにつれて否定的イメージが高く、男女別比較では、「きれいな-きたない」について女性は男性より肯定的イメージに変化した。更に、連続した学習方法は、思考の連鎖により、身体的側面から健康観的側面へと学びの範囲を拡大させることが示唆された。今後の老年看護学の横築に役立てることができると考える。
- 群馬パース大学の論文
- 2006-09-30
著者
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高木 タカ子
群馬パース学園短期大学
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兎澤 惠子
群馬パース大学
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古市 清美
群馬パース学園短期大学
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兎澤 恵子
群馬パース学園短期大学看護学科
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高木 タカ子
群馬パース大学保健科学部看護学科
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兎澤 恵子
群馬パース学園短期大学
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兎澤 恵子
群馬パース大学
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