時間分散性を持つ通信路におけるマルチレートDS-CDMA信号のブラインド検出(CDMA,マルチキャリア,有線/無線シームレスネットワーク,ネットワーク制御,無線通信一般)

概要

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ワイヤレス通信において,音声やデータ,画像など異なるデータ速度を有する種々の情報を同時に送信する必要性が高まっている.これにより,マルチレート信号を同時に収容可能な,マルチレート符号分割多重接続(DS-CDMA)システムに対する通信路推定及びマルチユーザ検出器の検討がなされている.マルチレート法として,可変拡散利得(固定チップレート:VSG)方式,マルチコード法,マルチ変調方式,可変チップレート(固定拡散利得)方式が存在する.同一の変調方式がすべてのユーザに対して共通に用いられるときには,固定チップレートのVSG方式が有用である.また,トレーニング信号を必要としないブラインド検出器が情報伝送量低下を避けるため必要とされる.本報告ではVSG方式を用いたマルチレートDS-CDMA信号について,通信路の時間分散により生じるチップ間干渉の影響を受けた時間署名波形と受信器でアンテナアレーを用いることに因る空間署名を考慮に入れた場合のブラインド信号推定法を述べる.通信路と未知の到来角によって決まる空間署名の合成を等価的な通信路とみなし,そのブラインド推定法を示す.提案方法の有効性をシミュレーションにより示す.
社団法人電子情報通信学会の論文
2007-07-12