腸溶性ラクトフェリンによる月経痛緩和とQOLの改善効果

概要

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最近,ミルク由来ラクトフェリンの新規作用としての鎮痛効果が注目されている。そこで,女性の生活に影響の大きい月経痛に対するラクトフェリンの緩和作用ならびにQOL改善効果を明らかにしようと試みた。被験者は,一般健康状態の良好な女性(21.0±1.0歳)22名である。試験には外見上全く同様の製品A,B(腸溶性ラクトフェリン200mgとプラセボ)を1日3回,月経予定の前3日から月経開始後の4日間にわたり継続して服用した。被験者は心身状態,月経痛の評価(ビジュアルアナログスケール値)ならびに日常生活への影響の程度(バーバルレーティングスケール値)を記録・提出した。その結果,試験開始前の月経中に鎮痛剤を内服した者は15人(68.2%)であったが,ラクトフェリン服用期には鎮痛剤服用者は5人(22.7%)と有意に減少していた。ビジュアルアナログスケール値ならびにバーバルレーティングスケール値は試験前の月経時と比較してプラセボ期およびラクトフェリン期ともに低下が認められた。ラクトフェリン期のバーバルレーティングスケール値はプラセボ期に比較してラクトフェリン期に有意な低下が認められた。したがって,ラクトフェリンによる月経痛の改善効果が示唆された。また,月経痛には心理的な影響が大きいことも明らかとなった。

腸溶性ラクトフェリンによる月経痛緩和とQOLの改善効果

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