不登校状態に有効な教師による支援方法
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概要
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この研究では,小中高等学校教師290名を対象に質問紙を用いて調査を行い,不登校児童生徒の各状態に有効な支援方法について検討を行った。まず,不登校状態をとらえる観点として因子分析を用いて「自己主張」「行動・生活」「強迫傾向」「身体症状」の4つを抽出し,測定尺度を作成した。これを用いて児童生徒の状態を査定するとともに,当該児童生徒に対する支援方法の効果を評価し,その関係をカイニ乗検定を用いて検討した。これにより次の支援方法が有効であることがわかった。(1)「自己主張」ができない場合:学習指導・生活指導を行うとともに,家族を支えること。(2)「行動・生活」に乱れが見られる場合:関係を保つことに注意しながら,生活指導を行い登校を促すこと。(3)「強迫傾向」が強い場合:校内の援助体制を整え別室登校をさせるとともに,家族を支え校外の専門機関との連携を図ること。(4)「身体症状」が重い場合:児童生徒の気持ちを支えるとともに,保健室登校をさせるなど校内の援助体制を整えること。
- 2007-03-30
著者
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