教職実践演習における「生活の指導」の授業効果
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概要
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本研究は教職実践演習を構成する二領域のひとつである「生活の指導」について、授業の効果を調べることを第一目的とした。加えて、授業に対する受講生の満足度と修得感を複数の観点から調べることを第二の目的とした。「生活の指導」受講者と3年生の対照群に質問紙調査を実施した。調査項目は、能力の評価(受講者と対照群)と活動の評価、修得感の評価(受講者のみ)の3グループから構成されていた。(1)能力の観点から評価するために、「生活の指導」の授業で扱うテーマに即した7項目の質問に対して授業前と後に受講生から回答を得た。回答はどの程度「~ができる」と本人が思っているかを表しており、項目反応理論を適用して個人毎に能力得点を算出した。「生活の指導」の受講生は、授業をはさんで能力得点が上昇していたが、3年生の対照群も同様な得点の上昇を示した。ともに教育の効果と解釈した。(2)「生活の指導」の活動面では、「個人作業」よりも「グループ活動」と「発表活動」が有益であったと受講生に評価された。(3)修得感と教職に対する意欲については、教員として問題をとらえる視点、教職に対する意欲の高揚など「生活の指導」の趣旨に沿った側面で受講生から肯定的な評価が得られた。方法上不備な点はあるものの、得られた結果は今後教職実践演習を計画実施するために有益な情報を含む。
- 2013-03-31
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