薄いフィルムによるループ管冷却システム内の音場制御方法についての検討 : 熱音響冷却システムの冷却特性向上に向けて(音響・超音波サブソサイエティ合同研究会)
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概要
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熱音響冷却システムであるループ管の冷却能力を向上させるために,薄いフィルムをループ管内に挿入した.薄いフィルムには冷却能力を向上させるため,2つの効果を持たせた.1つ目の効果はフィルムがループ管の効率低下を引き起こす音響流を遮断するというものであり,2つ目の効果はフィルムによりプライムムーバースタック内の音圧と粒子速度の位相を調整することにより,プライムムーバーのエネルギー変換効率を向上させるというものである.2つ目の効果はフィルムをループ管の音圧の腹となる位置からずらして設置することで引き起こされる.プライムムーバーにおいて効率よくエネルギー変換が行われるためにはプライムムーバースタック内の音圧と粒子速度の位相差が同位相となる必要がある.フィルム挿入によりループ管における位相差分布を変化させることで,プライムムーバー内の位相差もまた変化する.このためフィルムによりプライムムーバー内の位相差を同位相に近づけることが可能になる.フィルムを挿入することにより,2つの効果を実証し,冷却特性を向上させることに成功した.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2007-01-19
著者
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