イギリスの中等教育義務教育後期課程「公民科」における人権の授業について : 公民科教科書の内容と教育方法
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概要
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英国の中等義務教育の最終段階である義務教育第4段階(第10・11学年,14〜16歳)における公民科教育について,「公民科」教科書を精査して,人権学習に関わる単元の単元目標と授業展開を,第3段階教科書にみられた自由と権利の確認,責任と義務の自覚,人権擁護活動の認識,ならびに思考・判断と討議・討論と発表(発言・表現)の重視,人権擁護運動への動機づけに注目して検討した。資料として,フィーン等編集の教科書を使用し,「自由・人権と公権力との均衡(バランス)」に関わる4単元を取り上げた。基本的には,単元目標についても授業展開についても,義務教育第3段階のそれと一致しており,第4段階の学習は第3段階学習の発展,義務教育の完結(経済単元の追加ならびに職業・職務への言及にみられる)となっていることを確認した。ただし,社会秩序の維持・確保の観点からか,試験準備のためからか,第3段階学習に見られた地域社会での人権擁護運動への誘いの傾向は,第4段階学習には見られない。
- 2006-03-31
著者
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