児童養護施設における入所児の「食」の問題と課題

概要

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「食の乱れ」が大きな社会問題になっている。偏食(過剰な脂質摂取等)、孤食、朝食抜き、異味、ダイエットなど、多様な様相を呈している。このことは身体の健康のみならず、心の健康や発達にも暗い影を落としている。このような時代を背景に、食ならびに食育の重要性が改めて認識され、食育基本法(H17.6)が制定された。その前文には、「子どもたちが豊かな人間性をはぐくみ、生きる力を身に付けていくためには、何よりも『食』が重要である」こと。とりわけ、「子どもたちに対する食育は、心身の成長及び人格の形成に大きな影響を及ぼし、生涯にわたって健全な心と身体を培い豊かな人間性をはぐくんでいく基礎となるものである」と謳っている。「食」の問題は、今日、全ての国民に共通する問題として認識されているが、その問題がもっとも顕著な形で現れているのが、児童養護施設の子どもである。本研究では、児童養護施設入所児の「食」の実態を把握するとともに、養育における「食」のあり方について検討するものである。
2006-07-01