フィギュアスケーターの合宿中の疲労自覚症状と食生活について
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概要
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フィギュアスケート競技北海道指定強化選手を対象に,合宿時に身体状況・疲労の自覚症状しらべ,食習慣等に関するアンケート調査を行った.これらの調査から以下に示すような結果を得た.1)身体状況は身長・体重・BMIともに第五次改定日本人の栄養所要量体位推計基準値を下回っていたが,体脂肪率は「やせ」該当者が皆無であり,一般人並の値であった.特に高校生女子でBMI・体脂肪率の高い者が多かった.肺活量はほぼ標準値,血圧は正常値ではあるが低めの値であった.2)自覚症状の総訴え率の平均は34.4%であり,合宿開始時と1・2日目就寝前で高く,2日目昼食後と合宿終了時で低かった.I群では「ねむい」,「足がだるい」,「横になりたい」,II群では「根気がなくなる」,「物事が気になる」,III群では「肩がこる」,「腰がいたい」の訴えが多かった.3)非疲労群に比べ疲労群でBMIが有意に高かった.4)ダイエットについては女子全員が「太っていると思う」,「減量したい」と回答し,男女間に有意差が認められた.理想体重から算出したBMIは,男子で18以上20未満,女子で16以上18未満に該当する者がそれぞれ半数を占め,正常群に比べやせ群で有意に低い値を示した.5)食習慣・食嗜好については,全員が果物を「好き」と回答し,魚介類を嫌う者が約3割みられた.清涼飲料の摂取について男子で「よく飲む」,女子で「たまに飲む」の回答が最も多く,それぞれ約8割を占め有意差が認められた.なお,疲労状況,身体状況と食習慣・食嗜好との間で有意差は認められなかった.
- 1999-02-26
著者
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