伊豆諸島大島の蘇苔類
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概要
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伊豆諸島大島は,伊豆諸島の北端,相模灘の南端に位置する活火山の島である.伊豆諸島の中では,大島は最大面積を有し,標高も約750mで3番目に高い.その植物相に関しては,多くの報告があるが,蘚苔類に関しては,断面的な報告しかない.しかも,その報告は最後の噴火があった1986年以前に限られ,最近の報告は皆無である.本研究では,2004年11月と2005年2月に行った現地調査によって採集された約450点の標本を基に蘚類24科54属77種,苔類24科32属64種,ツノゴケ類1科2属3種を報告した.それらの大部分は相模灘の沿岸地域を含めた関東地方の低地に普通に分布している種である.しかし,Campylopus fragilisやPylaisia nana, Frullania schensiana, Lophocolea horikawana, Marsupella minutissima, Diplophyllum andrewsii, Riccia nigrellaなど分布上興味深い種も見出された.また,蘚類17種と苔類9種は,伊豆諸島新産であった.
- 国立科学博物館の論文
- 2006-03-27
著者
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