13.旅寝の夢 その1 : 勅撰集覊旅歌の類型(IV)
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概要
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鎌倉期以降盛んに書かれるようになった紀行には、歌枕訪問・都回帰という類型がある。旅というものに目的があり、都を拠点とし、都を出発して都に帰る旅だからこそ可能な類型である。和歌表現の場合、散文以上に、制度的な枠組みが強い。旅する主体が詠むというより、都という場で題詠された勅撰集の旅寝の夢の表現には、散文よりさらに顕著な都回帰の類型が見出せる。これは形骸化というよりも旅の表現に関する日本文化の特質であろうと思われる。
- 川村学園女子大学の論文
- 2006-03-15
著者
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