わが国企業の文書管理の現状と課題に関する考察 : 製造企業に対するインタビュー調査を通して(研究発表,記録管理の社会的責任,<特集>2006年研究大会)

概要

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記録管理学会のプロジェクトとして、製造企業12社について、インタビュー調査を行い、全社的な文書管理ルール、文書管理ルールの運用、監査体制と教育体制、管理ツール、企業風土などの各項目から、各社の文書管理の現状と課題を明らかにした。その結果、文書管理業務における用語の定義や管理のためのルール作りといった基本的事項において改善すべき余地のあることが分かった。情報化時代になって久しいが、文書管理からみると実態はまだまだ改善の余地が多い。特に、文書管理は経営トップがその重要性を認識し指導力を発揮しなければならない事項である。CIOは経営計画を作成するための全社データベース(例えば従業員・製品・技術・会計・顧客・市場等)を備え、法令遵守・会議体等の内部統制上のチェック、組織横断的な業務連携を通して経営の意思決定を支援する情報を提供するのがその役割であろう。今後、これらの点でさらに調査対象を拡げて、問題点の抽出とよりよい組織にするための提言ができるよう、分析方法を発展・深化させていくことが必要である。
記録管理学会の論文
2006-12-18