海馬領域神経細胞の加齢変化に対するL-carnosine経口投与の影響
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概要
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内因性抗酸化物カルノシンの神経細胞保護効果を検討する目的で,7週令及び40週令マウスを用いて,脳内海馬CA1領域における病理組織及び免疫組織化学的解析を行った。その結果,7週令マウスに比較し40週令マウスの海馬CA1領域では,神経細胞の脱落が観察され,eNOSやCu/Zn-SOD免疫染色性の増加も確認された。これに対し,40週令マウスに2週間のカルノシソ(100mg/kg)を投与した群では,40週令コントロールマウスにみられた神経細胞の脱落が抑制されたことが確認された。また,カルノシソ投与によるGFAP陽性アストロサイトの活性増大とCu/Zn-SOD活性抑制傾向が観察された。カルノシンはアストロサイトの活性化とfree radical scavenging機能により,海馬領域の神経細胞を保護することが示唆されるが,その詳細なメカニズム解明にあたってはさらなる検討が必要である。
- 昭和女子大学の論文
- 2005-12-01
著者
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