ホソヘリカメムシ合成フェロモンに誘引されたイチモンジカメムシの生理状態
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概要
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イチモンジカメムシがホソヘリカメムシフェロモン成分に誘引される現象を理解するために,合成フェロモンに誘引されたイチモンジカメムシの生理状態を調べた.8月から9月の間に誘引された雌成虫の95%は既交尾であった.また,10月以降には休眠状態と考えられる雌雄成虫に対しても誘引性を示したことから,本誘引現象が配偶行動に関与している可能性は低いと思われた.一方,誘引個体の脂肪体発達程度や腸内容物の量は季節により異なっており,一定の傾向を見出せなかった.ホソヘリカメムシ合成フェロモンの同種に対する機能に関して餌探索に関与していることが推察されていること,また,フェロモンがイチモンジカメムシ休眠個体や幼虫を誘引することなどを考慮すると,イチモンジカメムシがホソヘリカメムシ合成フェロモンに誘引される現象は,好適な寄主植物の探索などの摂食行動に関与している可能性が考えられた.
- 日本応用動物昆虫学会の論文
- 2006-11-25
著者
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