管水路流と開水路流の遷移領域における水理特性
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概要
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管路内の流れは水理学的には管水路流と開水路流に分類されるが, 実際にはそのいずれとも区別出来ない領域が存在する.このような領域では空気が混在する流れとなる.一般に空気を連行する流れは, 流水中の空気の形状が極めて複雑かつ非定常的であるために, その理論的な取り扱いは困難である.したがって実験的にその水理学特性を検討した.得られた結果は次のように要約される.1.管水路流と開水路流の遷移領域の流況は, 流水に連行される空気の量およびその混在状況によって気泡流, 気泡塊流, 混合流および半開水路流に分類される.ただこのような流況が遷移領域ですべて現れるとは限らず, 管径, 管路長, 管路勾配, 管路流入口形状などによってその流況の存否が決まる.2.混合流付近の流況の場合には流れに周期性が現れ易く, 管内圧力や管路流入水槽の水位に卓越周期が見られる.その周期の長さは空気量, 管路勾配, 管路長などによって決まる.3.管水路流と開水路流の遷移領域の流況では, 空気の連行によって管内圧力が極めて大きく変動する場合がある.このことは管路の振動の原因となる.
- 鹿児島大学の論文
- 1990-03-15
著者
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