「子育ち・子育て支援」をめぐる保育政策の課題(その3) : 障害児等、特別な配慮を必要とする子どもと親の支援
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概要
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本研究は、「子育て・子育ち支援」に関わる保育政策の課題を考究するものである。本稿では、2004年の保育者調査の中で、障害を持つ子どもや発達に課題を持つ子どもの保育、親の支援に関わる調査項目の調査結果を中心に、これまでの子育ち・子育て支援の状況と共に考察した。調査結果からは、障害を持つ子どもや発達について気になる子どもなど、特別な配慮を必要とする子どもの親の気持ちを受け入れ、よりよい保育をめざしているという回答、他の機関と連携をとっているという回答も少なからずあったが、より多いのは、保護者に子どもの発達の遅れなどを伝えることが困難であるという回答、親が子どものことを受け入れられないといった回答であった。また保育者の求める研修として、障害児等の知識や親への支援の方法という内容が回答の2割近くあった。子育て支援策が、子育て支援の専門家である保育者の配置やリカレントといったことにほとんど配慮がないことば、先の論考で指摘したが、本稿では、子育て支援として、保育者が障害児等の保育や親の支援をできるような施策のあり方について提起した。
- 2006-03-15
著者
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