非言語的行動に関する授業者の「構え」と子どもの授業参加の促進について -- 子どもの発話・授業の印象・成績を指標として --
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概要
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この研究の目的は,授業者の手振りとうなずきによる受容的・促進的な「構え」が,子どもの授業参加を促進できるかを調査することにあった.この調査は,6年生(17名:11歳から12歳)の2教科の授業を対象として,6週間に渡って行われた.この調査では,授業者の「構え」(通常/強調)を独立変数として,各授業における子どもの発話数・同時発話数・発話者数・授業時の印象・成績を従属変数とした. その結果,明らかになったことは,①授業者の非言語的行動についての「構え」は分析対象となった手振りとうなずきの頻度を増加させなかった.しかし,②子どもの発話は有意に増加する傾向にあった.同時に,③自発の発話も同様の傾向にあった.なかでも,④男子の発話者が増加した.さらに,⑤第三者(大学生)による授業映像の印象はよい方向ヘシフトした.以上のことから,授業者の非言語的行動に関する「構え」は,子どもの学習に効果があると結論された.
- 秋田大学の論文
- 2006-04-28
著者
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