内視鏡による放牧草地における牧草根の観察 : 2.施肥および刈取処理が根の動態に及ぼす影響
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概要
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施肥量が異なる2つの放牧草地内の禁牧区と刈取区において,内視鏡を用いて根の観察を行い,施肥および刈取が根の発生・消長の動態に及ぼす影響を明らかにした。禁牧区の根の伸長速度は,施肥量に関わらず4〜6月と10〜11月にピークをもつ2山型の季節変化を示した。刈取区の伸長速度は,4〜5月のピークの後,刈取2週間後に上昇する傾向がみられ,3〜4山型の季節変化を示した。刈取区の根の枯死速度は刈取後にやや上昇した。根の年回転率の垂直分布は,地表に近づくほど高くなる傾向がみられ,とくに多肥区において顕著であった。1986〜87年の全層の回転率は,少肥・禁牧区で0.88〜1.05/年,少肥・刈取区で0.80〜1.28/年,多肥・禁牧区で1.15〜1.36/年,多肥・刈取区で1.14〜1.57/年であり,多肥条件でやや高かった。
- 日本草地学会の論文
- 1997-07-30
著者
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