信頼できる生殖補助医療技術の発展(第13回日本生命倫理学会年次大会報告)
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概要
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本稿で取り上げた英国に於いては、生殖補助医療に関して、1990年に「ヒトの受精と胚の研究等に関する法律(HFE法)」が制定され、翌年には、許認可機関として「ヒトの受精と胚の研究等に関する機関(HFEA)」が設立された。HFEAでは生殖補助医療、胚研究等の許認可とそれに関わる管理および監督を行っている。英国民と議会は2001年1月、胚研究の研究範囲を広げることに関して慎重に討議し、新規則を承認した。それに基づきHFEAは既存の許認可制度の拡充を図った。その結果、再生医療への多大な可能性のある幹細胞研究が3つの医療施設に認可され、さらに2つの医療施設が認可申請中である。HFE法が唯一求めることは子供の福祉の実現にあり、その理念の下に、HFEAは、国民に信頼される生殖補助医療技術の発展を支え、もしくは抑制し、高水準な医療技術とそれに対する安心を提供できるよう努力しているのである。
- 2002-09-17
著者
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