紫外線照射による金属シアノ錯体分解後気液分離及び定量テープを用いる水中シアン化物の測定

概要

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毎分3mlの流量で試料液を紫外線(UV)照射分解装置に送液した.UV照射分解装置は,透明テフロン管(3×2mm径,170cm長)を低圧水銀灯(棒状,4W,17mm径,145mm長,λ=254nm)の外側に巻き付け,更にその上にアルミホイルで覆ったものである.試料液中の金属シアノ錯体{ヘキサシアノ鉄(III)カリウム}はUV照射によりシアン化物イオンに100%の率で転換された(1molから6molのCN^-).Zn(II),Cu(II)のシアノ錯体も本法により100%の率でCN^-に転換された.生成したCN^-を,硫酸(0.05M)と混合後,気液分離管へ送液した.気液分離管は,多孔性テフロン管(孔径1μm,3mm径,900mm長)1本を入れたガラス管から成っている.そこに空気を700ml min^<-1>の流量で流し,発生したHCNガスをHCN用定量テープが装着してあるガスモニターに送った.HCNガスはその濃度に応じた定量テープの呈色度から測定した.テープへの1回の通気(有効送液)時間は5分であった.試料液中のシアン化物イオン(0.1mg dm^<-3>)を,変動係数2.1%で定量できた.標準添加法により化学実験廃液の処理水に適用できることが分かった.
2006-10-05