高度安全交通システム(ITS)の検討 : 交差点内視覚支援技術の検討(ITSポジショニングシステム,一般)

概要

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情報技術を安全交通の実現に利用しようという発想で始まったITSであるが、現在でも十分にその成果が発揮されて交通事故の減少や渋滞が大幅に解消したなどの目に見える効果を得るまでにいたっていないのが現実である。これまでは総論的議論が多く、都会全体を網羅するような大掛かりなシステム構築に注目が集まり、事故発生現場の個別状況の解決が遅れていることがその原因のように思われる。そこで、本稿では、その1例として、北海道などの積雪寒冷地に特有の問題を取り上げ、個別状況の問題を探り、その解決方法について検討する。具体的には、交差点周辺の路肩に積み上げられた雪が運転席から視界を遮ぎることが原因で事故が発生するが、事故防止のためには別アングルから見た映像があれば回避できるはずであると考え、その映像の配信方法について、技術の発達を考慮して3つのステップでの実現性について検討する。また、映像による歩行者検出については模擬的実験も踏まえて検討する。現状では伝送速度に課題があるが、有効性があることが確認できた。
2006-07-20