京都・宇治川におけるカワヒバリガイの生活環
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概要
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京都・宇治川において, 淡水性イガイ科二枚貝・カワヒバリガイの生活環を調査した。生殖腺は, 1995年4月には未発達のままであったが, 5月より発達し始め, 6月には成熟した卵巣及び精巣を持った個体が現われた。生殖腺重量の全軟体部重量に対する百分率は雄で6月, 雌で7月に最大に達したが, それ以後減少して, 10月には全ての調査個体の生殖腺で成熟した卵または精子が見られなくなった。従って, この種の繁殖期は, 1995年には6月から9月までであった, と判断された。この期間の水温は21-27℃であった。殻長2 mm以下の新規着底個体は全く発見できなかったが, 2-8 mmの小型個体は7月-9月にかけて採集されるようになり, 翌年の夏には殻長20 mm近くに達し, 繁殖も行っていた。年級群を分けて各年級群の平均殻長の成長を追跡したところ, この種は最長で2年の寿命を持ち, 最大殻長は35 mmに達することが示唆された。
- 1998-07-31
著者
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