オンデマンドVPNシステムの実装と評価(モバイルコンピューティング,<特集>ユビキタス社会を支えるコンピュータセキュリティ技術)

概要

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インターネット接続可能な小型端末と無線ネットワークの急速な普及により,いつでもどこからでもインターネット接続可能なユビキタス環境が整備されつつある.また,IPsec等の暗号化技術を用いたVPNの普及により,安価にセキュアな通信路を構築することも可能である.しかしながら,これらの技術を組み合わせてセキュアなユビキタス環境を実現するためには,不正利用への対策や,機器設定の複雑さ等の課題が残されている.筆者らは,これまでにセキュアなユビキタス環境を実現するための基盤となるオンデマンドVPNシステムの研究を実施してきた.オンデマンドVPNシステムはICチップを組み込んだVPN機器を利用することにより,厳密なセキュリティを確保したVPN通信を可能とする.また,ポリシ制御技術とIPsec構成情報生成技術により,任意の2地点間で自動的にオンデマンドにIPsecを用いたVPN接続を行うことが可能である.本論文では,オンデマンドVPNシステムの実装方式およびプロトタイプを用いた性能評価の結果,実証実験による運用評価の結果について報告する.
一般社団法人情報処理学会の論文
2006-08-15